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賃貸の内見で見逃してはいけないのにみんなが「見逃しやすい」ポイント

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イメージ/©︎paylessimages・123RF

内見でこれは見逃すな

「賃貸住宅の内見でこれは見逃さない方がいい」
「でも、実際には多くの人が見逃しやすい。チェックを忘れやすい」

そんなポイントを挙げてみよう。

内見を終え、自宅に戻ったあと、「あれ? あそこってどうなっていたんだっけ?」
入居し、住み始めてから、「あのときしっかり確認しておけばよかった!」

そんなことにならないよう、ぜひ参考にしてほしい。

コンセントの数と位置

物件によってびっくりするくらい数に差があるので、本当に要注意! 何かといえば、それはコンセントだ。


コンセントの数や位置は必ず確認したい イメージ/©︎sirastock・123RF

スマホ、モバイルバッテリー、Wi-Fi端末、コードレスの掃除機と、長時間コンセントにつなぎっぱなしになりやすい充電式の機器が多い現在、少ないと生活は非常に不便となる。

「コンセントがたくさんあるか?」「便利な位置にあるか?」は、いまどきの賃貸物件選びでは欠かせない、重要なチェックポイントだ。

部屋にコンセントが少ないため、仕方なく延長コード、タコ足配線……と、必死で頑張っている入居者もよく見かけるが、とても危険だ。

機器をつなげ過ぎての定格容量オーバーによる発熱・出火や、接続部分でのトラッキングの発生による火災など、重大な事故の元となる。しかも、床を這い回るコードは掃除の邪魔にもなる。ストレスこの上ない。

アンテナマークはしっかり立っている?


電波状態は必ずチェックしたい イメージ/©︎maru123rf・123RF

内見に訪れた部屋の中で、自らのスマートフォンや、Wi-Fi端末などの電波状態を示すアイコン、いわゆるアンテナマークがしっかりと立つ(フル稼働な状態に表示される)かどうかを確かめておくのも、いまどきとても重要なことだ。

次ページ ▶︎ | Wi-Fi端末も忘れずチェック 

ただし、携帯電話会社による通話やデータ通信の場合、いまは多人口の地域ならばそのほとんどが通信可能エリア内にしっかりとカバーされている。昔のように、引っ越したあとで問題に気付き、契約先を変更せざるをえなくなるような話は、最近ほぼ聞かなくなった。

しかし、それでも注意は必要だ。

街の中心部を離れた郊外や、壁などが電波の障害になりやすい鉄筋コンクリート造の建物など、特に要チェック!

さらに、スマホ・携帯では問題がなくとも、Wi-Fi端末(データ通信端末などとも)の方が電波を十分に拾ってくれないといったこともある。確認はぜひとも万全に。

サイズを計れ

「洗濯機置き場に『防水パン』があることは、内見の際にちゃんと確認していた。ところが、なんと引っ越してみたら手持ちの洗濯機とサイズが合わなかった!」

そんなハプニングや、置こうと思っていた家具が置けないといったことが起きないよう、内見では、メジャーを持参しての部屋の各部のサイズチェックを忘れないことも大事な注意点だ。


誤差は手間となるのでスマホのメジャーアプリではなく、実物を持参すべし/©︎belchonock・123RF

さらに、長めのソファなど、大きな家具を持つ人は、居室内だけでなく、物件エントランスから部屋のドアをくぐり、室内に持ち込むまでの搬入ルートについても、各所、幅や高さを測っておいた方がいい。もちろん、引っ越しの際のハプニングやトラブルを防ぐためだ。

快適な生活のカギ、窓への目配りを

賃貸物件の内見をしてきたという人に、窓はどんな仕様でしたかと聞くと、「えっ、よく覚えていない」——そんな答えが実際多い。

とても残念なことだ。なぜなら、窓こそ、その部屋での暮らしの快適さを左右する一番の要素というべき部分だからだ。物件の外からの騒音も、夏の暑さも、冬の寒さも、どこよりも窓を通して部屋に侵入する割合が高い。

例えば、ガラス1枚のみのアルミサッシがひと組ハマっているだけの窓と、「複層ガラスの樹脂サッシも含まれた二重窓」といった仕様では、部屋の熱環境も、音の侵入度合いも、格段に違ってくる。特に、後者のようなしっかりとした窓が入った部屋で暮らしていた人が、レベルダウンした部屋にうっかり引っ越してしまうと大変だ。年中かなりのストレスにさらされかねないので要注意だ。

次ページ ▶︎ | トイレやバスルームなどの小窓もチェック 

加えて、窓といえば、トイレやキッチン、バスルームなどの「小窓」にもぜひ注意を。すき間風の入りやすいルーバー窓が設置されているなどすると、たとえ居室側の窓がまともな仕様でも、断熱効果が大きく削がれてしまう。たまに見られる残念なパターンだ。

用心深い人がチェックする建物外観のあるポイント

内見では、室内ばかりに注意を向けず、建物を外から見たときの様子にも気を配ろう。

あれば見つけたいのは「汚部屋」だ。注目点は各部屋のベランダと窓になる。その物件にいわゆる汚部屋がある場合、モノが無造作にあふれるベランダや、内側にゴミが積み上がり、塞がっている窓といった様子から、存在を把握できることが多い。

もちろん、周りに建物があるため視界に入る部分が限られるなど、確認には限界もあるのが普通だが、可能な範囲だけでも見ておくに越したことはない。物件内で害虫が大発生していたり、汚部屋の主が騒音などのトラブルメーカーにもなっていたりなど、深刻な問題を避けられる確率が上がるだろう。

スマホで記憶の「混乱」予防も

賃貸住宅の内見で、多くの人が見逃しやすかったり、気付きにくかったりするポイントをいくつか挙げてみた。

内見の際、窓から外の景色を眺めない人はまずいない。だがその際、窓の仕様にまで関心を寄せる人は、実際かなり少ないものだ。

同様に、ゴミ置き場や駐輪場がキレイかどうかをチェックする人は数多いが、そこで視線を上に上げ、各部屋の窓やベランダを見回す人はあまりいない。

部屋の広さや明るさを気にする人は多いが、隅にあるコンセントの数を数えたり、位置を確認したりする人は少ない……と、要はそんなところだ。

なお、スマホについては、通信状態のチェックのみならず、部屋の写真を撮っておくことでもぜひ活用したい。1日に3部屋、4部屋と、続けて多くを内見する場合など、各物件での記憶があとで混ざり合ってしまい、「あの設備ってどの部屋にあったっけ」など、よく混乱することがある。

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この記事を書いた人

編集者・ライター

賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室

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